昨日、東京ミッドタウンのとらやで開催中の企画展「笑う和菓子」に行ってきた。
「笑い」を切り口に全国の和菓子や落語に出てくる和菓子を紹介するもの。
かわいらしく
ちょっぴりおかしい
日本らしいお菓子たち
立川談笑師匠の解説で和菓子が登場する古典落語(7席)も紹介されていた。
『饅頭怖い』は落語をあまり知らない人でも知っているくらい有名なお話。
それ以外にも和菓子は落語によく登場するようだ。
どんなものがあるかはぜひこの企画展にいって見てきてほしいのだが、私が印象に残っているのは【鰻の幇間(うなぎのたいこ)】だ。
幇間(ほうかん)=太鼓持ち、男芸者のこと。
酒の席で大いに盛り上げたりするひとをそう呼んだんだそう(れっきとした職業だから、今でいう「太鼓持ち」の響きから得るイメージと違っちゃうわね)
※ストーリーをご存知ない方はこちらをご覧いただくとわかると思われます
この演目は以前誰かの高座で聞いたことがあったが「ある日、幇間が道端をうろうろしていると、覚えがない旦那とすれ違う。名前が思い出せないけど鰻をごちそうになろうとして、まんまとはめられた…」そんな内容だと記憶していた。
しかし、この話には前談があったのだ。
手持ちの少ない幇間は羊羹を餌に蔦屋(つたや)の姐さんを捉まえて金を稼ごうとして失敗したため、道をうろうろしていたのだ(そら知らなんだ)
でました、羊羹!
おそらく演芸場でこの話を耳にしていたら、わたしは羊羹よりも鰻が食べたくなっていたに違いないのだけど
ここは 菓子屋 なのだ。
そう、とらや だ。
あんこ大好き、あんこマスターかのう。
既に口の中があんこモードに突入しながら、羊羹に想いを馳せる。
いただいた、美味しい羊羹の記憶。。。
吉祥寺の「小ざさ」 も思い返すだけでまた食べたくなってしまうのだが…私の中で革命的な羊羹は他にあるのだ。
竹の葉に包まれ、
お月さまのようにゴロゴロと栗が入っている
栗蒸し羊羹!!!
あーーーーーーあの驚きをもう一度味わいたい。
あの空気に触れていない状態のしっとりとした栗蒸し羊羹。。。開けたが最後だ。
はふん。
和菓子が登場する落語に触れてみて、昔の日本ではあまいもの、特にあんこが庶民の幸せだったのかな…と今でもわたしにとっては幸福の神であるあんこを想う私であった。
和菓子にエピソードあり。
そんな楽しい企画展だった。3月21日までなのでぜひ
さて。
とらやに来ておいて、私が素帰りするとでもお思いか?
すっかり「とらや・あんこモード」なのだから、誰も私を止められまい。
なめらかなホカホカのあんこと黄色いつぶつぶは、もっちりと幸せを運んだ。
期間限定の「粟ぜんざい」をしっかり食べ、ほくほくした気持ちであった。
うむ。くるしゅーない。